奄美で食用になるウニはシラヒゲウニである。ウニは海藻を食べて育つ。昔は珊瑚の海に海藻が豊に育った。したがってウニも沢山いた。誰でも自由にウニを採ることができた。
今日は資源保護の観点から長い禁漁期間が設けられており、また漁業協同組合員以外の採取は禁じられている。しかし奄美漁協では数年前からウニ採取許可証に相当する帽子(キャップ)を一般に5000円で販売し、その収入を稚ウニの放流に活用している。ウニ漁の解禁期間は7月1日から9月30日まで。
最初の写真は龍郷町安木屋場海岸でのウニ採り風景。次の写真で男性がかぶっている許可証のキャップには、7月1日〜9月30日、(H)23年などと印字してある。採取したウニは海岸で包丁やハンマーなどで割り、スプーンで実をそぎ取る。写真を撮っていたとき、年配の婦人が容器に集めたウニの実をスプーンで手のひらにのせてくれた。新鮮な磯の香りとウニ特有の甘みが口の中いっぱいにひろがった。