ツワブキ(石蕗)の花は奄美では11月中頃から約2ヶ月間見られる。平地から山地まで路傍に咲く黄色い花はなかなか野趣豊かである。ミツバチや渡りの蝶アサギマダラが花密を吸う姿も見られる。
若い茎は食用になる。茎を茹で、薄皮を剥き、水に晒してから肉付きあばら骨などの豚骨といっしょに煮る料理は奄美独特のもので、年越し料理としてもよく食べられる。調味料としては味噌と味醂が基本である。大根や椎茸などほかの食材を加えるのも自由である。
1年ほど前、龍郷町のある丘の中腹にある小規模の個人植物園でツワブキの撮影をしていたとき、どこからともなく放し飼いの七面鳥の若鳥が多数現れたのにはびっくりした。多分餌でももらえると思ったのであろう。