筆者:別府厚生
  1938年東京生まれ。少年時代と1974年以降、奄美大島在住。
  趣味は写真撮影、ヴィデオ撮影、釣り、囲碁等。


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【ウケユリ】


 
ウケユリは奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島に分布するユリで、絶滅危惧種に指定されている。カサブランカの一原種ともいわれ、香りの高いユリである。球根が猪の好物のため掘り起こされたり、人々に採掘されたりして野生のものは激減している。奄美大島では宇検村や大和村の断崖などにわずかに自生している。今や幻の花である。
 
それだけに、バイオテクノロジーを利用してウケユリの種苗を殖やし、自然に帰すことはできないものかと思う今日このごろである。ハイビスカスのようなありふれた花になれば、人々は敢えて採取しようとは思わないだろう。
 
ウケユリの花期は5月下旬から6月頃。今年は5月の気温が低めに推移しているせいか、開花がやや遅れているようである。そのため6月いっぱい花が楽しめるかも知れない。
 
写真@ 住用町の民家で撮影。
写真A 住用町の民家で撮影。
写真B 大和村の断崖に咲くウケユリ。
写真C 大和村の断崖に咲くウケユリ。
 

写真C