【 モダマ 】
◇モダマという木本性蔓植物をご存じですか?
◇マメ科に属するこの植物は幹の直径が30cmに達することもあるという。晩秋に見られる豆果も横綱級で、長さが80〜100cm、幅が10〜15cmもあり、9〜13個の食用にならない種子を含む。蔓は大木を縦横に這い上がっていき、高いところの枝に実を着けるので、採取は容易ではなく、種の保存のためにはいいのかもしれない。
◇分布は屋久島以南といわれる。ある植物図鑑の説明では、中空の種子が海流によって運ばれ、海岸に近い低地の林縁に生える、とある。しかし奄美で見られる群落は住用町東仲間から三太郎峠を300メートルほど上ったあたりにあり、海辺というよりはむしろ山中というおもむきである。(ちなみに、マメの内部が空洞になっているので、オーストラリアではかつてマッチ箱に利用されたとか。)少なくとも奄美では非常に珍しい植物なので、大事に保護していきたいものである。
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