◇潮の満ち引きは月の引力によって生ずることは知られている。波は何によって生ずるのだろう。普通は風によって生ずる。地震によって生ずる津波もあるが、これは例外だ。それなら風とは何だろう。空気の流れである。では気流は何によって生ずるか。太陽のエネルギーである。地表(または海面)の空気が太陽熱によって暖められ、軽くなって上昇する。それを補うように周りの冷たい空気が吹き込んでくる。海面から水蒸気が立ちのぼる現象についても同様のことがいえる。もちろん地球の自転も気流とその方向に影響を及ぼす。
◇熱帯や亜熱帯の海域で発生した低気圧が極度に発達したものが台風である(気象庁の定義では風速17m/秒以上)。大きな被害をもたらすことも多い台風だが、まだ遙か遠くにあるときでも大きなうねりを伝えてくる。うねりが届くと島の周囲は一変する。白波が沸き立ち、高波が珊瑚礁や砂浜を洗う。寄せては返す波の形は定まりなく、いくら眺めていても飽きないものである。
写真@は台風12号の影響で荒れ狂っている笠利町土浜の海である。天気晴朗なれど波高しの風景。(2007年9月18日撮影。)
写真Aはサーファーに人気の高い手広海岸であるが、台風12号からのうねりでこのとおり。(9月18日撮影。)
写真Bは冬の季節風の走り「ミーニシ」で荒れる奄美市大浜海岸。観光客が砂浜の感触を楽しんでいる様子。(10月21日撮影。)